2013年05月18日
コーヒーの保存:理論編~コーヒー豆劣化の要因~
皆さん、こんにちは。Cantateスタッフの金城です♪
沖縄、いよいよ梅雨入りしました
すごくジメジメして、コーヒーにとっても天敵と言える季節ですね~
Canateでは空調に気を使って、お客様にもコーヒー豆にも心地の良い気温・湿度を保つよう努力しております♪
さて、今日はそんなコーヒー豆の保存について書いてみたいと思います!
今回もちょっと長くなりそうなので、ドリップコーヒーの淹れ方と同様、理論編と実践編に分けて掲載したいと思います。
(今回)理論編~コーヒーを劣化させる要因、豆か粉か~
(次回)実践編~コーヒーの保存方法、それぞれの利点、問題点~
理論編
~コーヒーを劣化させる要因~
「コーヒー豆は生鮮食品」とよく言われるようになりましたが、その通りで、コーヒーは植物(コーヒーノキの種子)なので、本来そんなに長く保存できるものではありません。
そんなコーヒー豆を劣化させる要因は主に次の四つだと考えられています。
・水分
・酸素
・光
・温度
水分
まず水分ですが、これはつまり空気中に含まれる湿気のことを表しています。私たちはコーヒーの生豆を焙煎したものを飲んでいますが、この焙煎の過程で、生豆に含まれる水分がかなり飛んでいきます。焙煎された豆に含まれる水分は最大でも3%しかなく、したがっていわば焙煎された豆はカラカラの状態です。そのため、コーヒーは周りにある水分を非常に吸収しやすいと言えます。ある研究によると、コーヒーに含まれる水分が1.5%増えると、劣化速度は1.6倍になるそうです*。そのため、コーヒー豆はできるだけ乾燥した状態に置くことが望ましいと言えます。
酸素
空気中には20%ほどの酸素が含まれますが、この酸素もコーヒーの劣化を早めます。コーヒーは水分だけでなく、空気に含まれる様々な物質も吸収します。特に酸素が劣化に与える影響は大きいそうです。
光
これは意外に意識されていませんが、光(紫外線)もコーヒーの風味に影響を与える要因の一つです。そのため、直射日光や蛍光灯の光にコーヒー豆を晒すことは極力避けるべきです。
温度
気温もコーヒーの劣化に影響を与えます。一般に気温が10℃上がると、劣化を引き起こす反応速度が2倍になると言われています。そのため、なるべくコーヒーの保存は高温な場所を避けることが望ましいと言えます。
以上がコーヒーの劣化に影響を与える要因ですが、まとめると、コーヒーの保存は、1.湿気を避ける、2.空気になるべく触れさせない、3.光にあてない、4.暑いところに置かないことがポイントです。
~豆と粉~
さて、コーヒーを保存する際にもう一つ重要なのは保存するコーヒー豆自体の状態、すなわち豆で保存するか、粉で保存するか、という問題です。
これは直感的にも分かることかもしれませんが、粉にしてしまうほうが、断然劣化速度が速いです。
コーヒーを淹れるときの楽しみの一つに、コーヒー豆をミルで挽いたときにプワーと広がるあの香りがあるかと思います。
豆を挽くとコーヒーの香りが広がります。これは逆に言うと、コーヒーの香りが逃げているということもできます。
つまり、コーヒーは挽いた瞬間にかなりの量の香り成分が出て行ってしまいます。
さらに、コーヒーを粉にすることによって、周りの空気と触れる表面積が大きくなってしまいます。
青い線がコーヒーと空気と触れている部分を表していますが、粉のほうが青い部分が大きく、それだけ空気や湿気、光など、外界に触れる部分が大きく、劣化の程度が激しくなります。
なので、美味しいコーヒーを楽しみたい方は、コーヒーを淹れる際にその都度豆を挽くことを断然お勧めします!
さて、今回はコーヒー豆を劣化させる簡単に要因をまとめてみました。
次回は、具体的にコーヒーを保存する容器や方法を取り上げ、それぞれどのような問題点があるのかを考えてみたいと思います!
皆さんも上にまとめたコーヒー劣化の要因を踏まえて、どのような保存方法がいいのか、ご自分で考えてみて下さい♪
それではまた、次回~^^ (金城)
※尚、本記事の内容は全日本コーヒー商工組合連合(JCQA)が発行する『コーヒー検定教本』の第二版を参考にしてまとめてあります。
沖縄、いよいよ梅雨入りしました
すごくジメジメして、コーヒーにとっても天敵と言える季節ですね~
Canateでは空調に気を使って、お客様にもコーヒー豆にも心地の良い気温・湿度を保つよう努力しております♪
さて、今日はそんなコーヒー豆の保存について書いてみたいと思います!
今回もちょっと長くなりそうなので、ドリップコーヒーの淹れ方と同様、理論編と実践編に分けて掲載したいと思います。
(今回)理論編~コーヒーを劣化させる要因、豆か粉か~
(次回)実践編~コーヒーの保存方法、それぞれの利点、問題点~
理論編
~コーヒーを劣化させる要因~
「コーヒー豆は生鮮食品」とよく言われるようになりましたが、その通りで、コーヒーは植物(コーヒーノキの種子)なので、本来そんなに長く保存できるものではありません。
そんなコーヒー豆を劣化させる要因は主に次の四つだと考えられています。
・水分
・酸素
・光
・温度
水分
まず水分ですが、これはつまり空気中に含まれる湿気のことを表しています。私たちはコーヒーの生豆を焙煎したものを飲んでいますが、この焙煎の過程で、生豆に含まれる水分がかなり飛んでいきます。焙煎された豆に含まれる水分は最大でも3%しかなく、したがっていわば焙煎された豆はカラカラの状態です。そのため、コーヒーは周りにある水分を非常に吸収しやすいと言えます。ある研究によると、コーヒーに含まれる水分が1.5%増えると、劣化速度は1.6倍になるそうです*。そのため、コーヒー豆はできるだけ乾燥した状態に置くことが望ましいと言えます。
酸素
空気中には20%ほどの酸素が含まれますが、この酸素もコーヒーの劣化を早めます。コーヒーは水分だけでなく、空気に含まれる様々な物質も吸収します。特に酸素が劣化に与える影響は大きいそうです。
光
これは意外に意識されていませんが、光(紫外線)もコーヒーの風味に影響を与える要因の一つです。そのため、直射日光や蛍光灯の光にコーヒー豆を晒すことは極力避けるべきです。
温度
気温もコーヒーの劣化に影響を与えます。一般に気温が10℃上がると、劣化を引き起こす反応速度が2倍になると言われています。そのため、なるべくコーヒーの保存は高温な場所を避けることが望ましいと言えます。
以上がコーヒーの劣化に影響を与える要因ですが、まとめると、コーヒーの保存は、1.湿気を避ける、2.空気になるべく触れさせない、3.光にあてない、4.暑いところに置かないことがポイントです。
~豆と粉~
さて、コーヒーを保存する際にもう一つ重要なのは保存するコーヒー豆自体の状態、すなわち豆で保存するか、粉で保存するか、という問題です。
これは直感的にも分かることかもしれませんが、粉にしてしまうほうが、断然劣化速度が速いです。
コーヒーを淹れるときの楽しみの一つに、コーヒー豆をミルで挽いたときにプワーと広がるあの香りがあるかと思います。
豆を挽くとコーヒーの香りが広がります。これは逆に言うと、コーヒーの香りが逃げているということもできます。
つまり、コーヒーは挽いた瞬間にかなりの量の香り成分が出て行ってしまいます。
さらに、コーヒーを粉にすることによって、周りの空気と触れる表面積が大きくなってしまいます。
青い線がコーヒーと空気と触れている部分を表していますが、粉のほうが青い部分が大きく、それだけ空気や湿気、光など、外界に触れる部分が大きく、劣化の程度が激しくなります。
なので、美味しいコーヒーを楽しみたい方は、コーヒーを淹れる際にその都度豆を挽くことを断然お勧めします!
さて、今回はコーヒー豆を劣化させる簡単に要因をまとめてみました。
次回は、具体的にコーヒーを保存する容器や方法を取り上げ、それぞれどのような問題点があるのかを考えてみたいと思います!
皆さんも上にまとめたコーヒー劣化の要因を踏まえて、どのような保存方法がいいのか、ご自分で考えてみて下さい♪
それではまた、次回~^^ (金城)
※尚、本記事の内容は全日本コーヒー商工組合連合(JCQA)が発行する『コーヒー検定教本』の第二版を参考にしてまとめてあります。
Posted by Café de Cantate at 17:39│Comments(0)
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